日本財団 図書館


 

昨年度実施した海洋科学技術セミナーの反省点などを検討した結果、1)水中の世界、2)深海への挑戦、3)海の神秘、4)海と人間・地球、というテーマに基づき、研究者からの講義のほか実習を多く取り入れた内容としました(表−2)。
第1日目には、さまざまな実習が行われ、第2日目、第3日目には主に研究者の講義が行われました。特に今回は、急きょ帰港した「よこすか」、「しんかい6500」の見学が行われたり、スケジュールが過密だったこともあって休み時間もほとんどない状態でした。しかし、先生方は、非常に積極的で、活気あふれる雰囲気でスケジュールをこなしていました。特に高圧環境体験では、先生方自身が地上の約4倍の圧力を体験し、彼らが授業で説明している圧力に関するさまざまな現象を直接見ることができたと、非常に好評でした。また、当センターの岸壁で行われたROV(水中テレビカメラロボット)実

表−2 「マリンサイエンス・スクール’96」主な内容

086-1.gif

写真−2 「しんかい6500」の説明を熱心に聞く先生方

086-1.jpg

写真−3 人工衛星データを使った実習風景

086-2.jpg

習では、夜の海に現れるさまざまな生物に、先生たちも子供に返ったように、はしゃぎながら操作を楽しんでいました。
また、講義では、研究者の熱心な説明や貴重なビデオ映像が続き、先生方からは活発に質問が出され、時間がいくらあっても足りないようでしたが、研究者の海洋科学に向けた熱意には、感動を隠せない様子でした。また、研究現場での体験学習が何より役に立ち、今後の授業に生かしたいという意見が多く聞かれました。
2. サイエンス・キャンプ’96
(1)科学技術庁傘下の10機関が開催
「サイエンス・キャンプ’96」は、昨年度より開始された企画で、科学技術庁傘下の5法人と5研究所(航空宇宙技術研究所、金属材料技術研究所、放射線医学総合研究所、防災科学技術研究所、無機材質研究所、日本原子力研究所、理化学研究所、動力炉・核燃料開発事業団、宇宙開発事業団、海洋科学技術センター)が科学技術庁と

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION